社内SEが悩み考えること

業務系システムがビジネスにより役立つように

SAPでは満たされない部分を埋める

これまで、SAP導入により財務会計や統制/監査は満たされるが、システムを入れるだけでは管理会計やデータ分析は不十分である。それにはデータ体系化のレベルを高めなければならない、という論を展開しました。ここで求められる全体観とは、『計画⇔実績』『経営⇔現場』『入力⇔出力』『業務⇔システム』など、かなり幅広い視野とバランスにより成り立つと考えます。
こう考えると、かなり途方もない話に聞こえるのですが(もちろん、事実高いハードルですが)、最大のポイントは、『マスタ設計レベル』と考えます。なぜなら、マスタがデータを横串でつなぐ役割を果たしてくれるからです。特に管理会計では品目マスタではないでしょうか。これに分析に必要な属性が漏れなく設定されている必要があります。
そして、勘定科目と異なり、品目はビジネスの変化とともに、定義や項目、親子関係などひんぱんに変化するため、これを柔軟に吸収できる必要もあります。
このように運用された品目を軸として、あらゆるデータが体系化する設計と運用が出来ていれば、SAPによるデータの見える化の準備の8割は出来たといっていいのではないでしょうか。

◼️まとめ
①品目マスタをビジネス要件の変化に柔軟に運用させる
②その品目マスタがあらゆる会計データに漏れなくセットされる必要がある